英語を『話せるようになること』より『耳を育てる』ことが大切な理由
母親たちが英語を子どもに習わせる際、子どもが英語を『話せるようになること』に気を取られてしまうことって多いですよね。
小さな子どもがきれいな発音でapple!とかmilk!とか言えるようになると嬉しくなる。
子どもが英語を口にして、それを喜ぶ。
それ自体はいいことだと思うのです。
でも、残酷なことに日常的に使わない英語というのはすぐに忘れるのが子どもの脳の構造なのです。
発達途中の子どもの脳は大人よりも格段に速く忘れます。
子どもと英語を楽しむという観点から考えると、子どもの英語の発話を親子で喜び楽しむのはいいこと。
でも、長い目で見た子供の英語習得といった観点から考えると、子どもが英語を発語することよりももっと大切なことがあります。
子どもの英語耳を育てることがまずは大切
英語耳を育てることを優先すべき理由1
言語の発達段階から見て、『話す』より『聞く』を優先すべきです。
まずは赤ちゃんの言語の習得段階を考えてみましょう。
⒈まずは大量の母親の語りかけのシャワーを浴びる
↓
⒉簡単なことなら意味が分かるようになり頷いたり出来るようになる。
↓
⒊単語の発語がポツポツと出始める
↓
⒋少しずつ長い文章が話せるようになる
話す前にまず『言語を聞き取る耳』を育てることなくして発語はないのです。
日本語ではこういった段階を踏んでいくことを自然と捉えているのに、なぜか英語となると皆『言語を聞き取る耳』を育てることを軽視して先に進みたがります。
まずは『英語を聞き取る耳』を育て、耳がある程度育ってから 『話す』練習に入るのが自然な流れなのです。
そもそも聞き取れないことは話せない。
日本語でも何度も耳にした言葉は、自然と口から出てくるようになりますよね。
英語でもまずは何度も色んなシチュエーションで一つの表現を沢山耳にすることが大切なのです。
英語耳を育てることを優先すべき理由2
それは英語耳は会話力に比べ維持・上達がしやすい、ということ。
先述した通り、子どもが英語をある程度話せるようになったとしてもしばらく使わないと忘れます。
3歳児が英会話を出来るようになったとして、それを大人になるまで維持するには少なくとも10歳以降まで意図的に会話を出来る環境を継続しなければなりません。
日本で英会話を日常的にできる環境を維持するのはたやすいことではないのです。
一方『英語耳』を維持することは非常に簡単な世の中になりました。
YouTubeやNetflixを使えば英語の動画など無数にあります。
ある程度子どもが英語を聞き取れるようになったら、日本語のアニメを見せる代わりに一日30分英語のアニメを見せればいいのです。
アニメを毎日見せるというと抵抗感がある方もいるかもしれませんが、英語の動画数は日本語の動画数に比べ桁外れに多いです。
教育的な内容の動画やアニメも沢山ありますので、見せるものは子どもの好みも考慮しつつ母親が教育的に良いと思うものを選ぶことができます。
そこからは子どもの年齢に応じて少しづつ見るものも変えていきます。
日本語だと、
いないいないばあっ→アンパンマン→プリキュアやレンジャー系→ドラえもん等→ドラマやニュースなどと子どもの成長と共に見るものも変わります。
英語でも同じように行えばいいのです。
すると、
少しづつ早い会話スピードにも慣れることが出来、
単語や表現のインプットもどんどん子どもの英語脳の中に蓄積されていきます。
大人が急に英語耳を育てようとすると、精神レベルと英語レベルが合っていないため、子ども用のアニメや教材では英語レベルは合っていても面白くないし、大人向けのドラマでは内容が面白くとも英語が難しすぎてリスニングの練習にさえならない、といった事態に陥ります。
でも子どもの場合、一度英語耳の基礎を作ったら、自分の興味にも英語レベルにもあった英語アニメを楽しんでゆくのみで英語耳がどんどん鍛えられるのです。
それって苦労して英語を学んできた私には夢のような話なのです。
現に娘と私を比べると、スピーキングは私の方が出来ますが、リスニングは圧倒的に私より娘の方が得意です。
娘が笑いながら見ている英語アニメが私には理解できないことが多々あるのです。
娘は英語アニメの視聴を心から楽しんで毎日続けているのですから、私が敵うはずもありません。
『英会話力』は維持でさえ困難なのに比べ、『英語耳』は維持はおろか 年齢に応じて成長させていくことでさえ楽しみうちに達成可能なのです。
英語耳を育てることを優先すべき理由3
幼児期には英語耳を鍛える時間が沢山とれる
まず、英語耳を育てるには膨大な英語のリスニングが必要です。
大人がちょっとやそっと英語を聞いたくらいでは全く英語耳が育たないことからも容易に想像できるかと思います。
一方私たち現代人は年齢が上がれば上がるほど自由時間が減る傾向にあります。
成長と共に学校に行く時間も長くなり勉強に部活と忙しくなります。
それに比べ幼児期は自由な時間がたくさん。
もちろん幼児にとって遊ぶことが一番大切なので、それはたっぷり確保してください。
でも英語耳の基礎力を付ける時間も、そのあと英語の動画を視聴する時間も、幼児期の方が確実に確保しやすいのは間違いありません。
まとめ
子ども英語をする際は、
幼少期に『英語耳』を育てる→小学校中学年以降に『英会話』の練習を行うのが効率的です!
会話力を身につけるのは小学校中学年以降からがもっとも効率がいいです。
なぜならその頃の年齢になると身につけた会話力を忘れにくくなるのです。
当たり前ですが『英語耳』を持っている子どもは、『英会話力』を身につける際大きなアドバンテージを持っています。
すでに頭の中にある様々な表現を口から出す訓練をすればいいのですから。
幼少期は『英語耳』を育て、小学校中学年以降で『会話力』を育てる。
それが子どもの時間を無駄にしない効率のいい子ども英語の形です。
英語に使う時間や労力は最小限にして、『遊ぶこと・遊びから学ぶこと』を最大限させてあげることが子どもの将来を考える上で最も大切なことですから。
幼少期の子どもにはまず、『英語耳を育てること』から初めてあげましょう!!
※もちろん子どもの意思で会話も練習したい!という場合は、どんどんさせてあげればいいですし、周囲に英語ネイティブが沢山いるなど環境的に恵まれている場合は会話も年齢相応に伸ばしてあげればいいと思います。
子ども英語を実践されている方達のブログが沢山あります!
参考にされるといいと思います☆
↓ ↓ ↓